2011-05-22

Terry Callier / Occasional Rain


雨の休日、らしいやつを。

カデット、というレーベル名はなんかそそるんだよね。チェスレコード傘下のジャズ部門なんだけれど、デルズやアース・ウィンド&ファイアなんかもここから出ていた。ハウスプロデューサーとしてチャールズ・ステップニーを擁していたことも大きい。

テリー・キャリアーという黒人のシンガーソングライター。1972年、カデットからの一枚目のアルバム「Occasional Rain」もチャールズ・ステップニーが手がけています。
いわゆるソウルとは違う、セオリーに頼らない独創的な音作りが光っていて。音をひとつひとつ積み重ねたようなサウンドは色彩豊かで優美、ときに実験的な印象も受けますが、出しゃばり過ぎてもなく、あくまで中心になっているのは唄であります。ただ、グルーヴ感には乏しいかな。
人気曲 "Ordinary Joe" はシンプルなリズムに複数の鍵盤の絡みだけでポップな拡がりを出していて、これも大したものです。
また、弾き語りに控えめなバッキング、もしくはストリングスが付与された曲で僕が連想したのはニック・ドレイクやティム・ハーディンだったりする。
同じようにシンガーソングライター然としたひとであっても、ビル・ウィザーズの作品とも全く違う。ニューソウルですらない。ジャンルに縛られない芸術的自由を目指した時代の音楽。

テリー・キャリアー本人の書く曲はどれもいいメロディで、ちょっと変わったフックがあったり。
そのボーカルも力強く、情感溢れるもの。クールな印象の演奏に、湿度を感じさせる歌は良く映えているのだけれど、ビブラートがしつこく感じられるときがあり、好みが分かれるところかな。

落ちついてじっくりと聴きたい、メロウな気分の一枚。

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