2010-06-15

Inner Dialogue / Inner Dialogue (eponymous title)

インナー・ダイアローグの2枚のアルバムが韓国のBIG PINKというレーベルから紙ジャケでリイシューされました。ファーストは以前にCD化されたことがありましたが、セカンドの「Friend」は初。
両方ともジャケットの印刷はやや淡く、コーティングは無し。デザイン自体はアナログをそのまんま起したもののようで、リイシューレーベルの名前さえ記載されていないのが、逆にちょっと引っかかる。
ファーストには歌詞カードが付いてますが、これはアナログ付属のものを元に作られたようです(復元ではない)。また、セカンドの「Friend」にはグループの中心人物による回想記がついているのですが、これは2001年にRGFというところからファーストがCD化された際に付けられたものと、全く同じ文章でした。
肝心のCDの音のほうはまあ、特段にクリアというわけでもないが、悪くもないといったレベルでありますね。

ファーストの「Inner Dialogue」は1969年リリース、鍵盤を中心にしたちょっとジャジーな、ポップスというには商売っ気が足らず、イージーリスニングにするには癖が強い、そんなアルバムであります。フリー・デザインを引き合いに出されることもありますが、こちらの方が密室性が感じられ、ひんやりとした雰囲気がありますね。
女性二人のヴォーカルが、澄ましてるんだけれど可愛げがあって、今回聴きなおしていて、バーバラ・ガスキンを連想したりしました。

さて、今回初CD化の「Friend」(1970年)の方ですが、これはファーストとはだいぶ違いますね。
フォークロック調の曲が多くなり、アレンジは全体にドラマチックで。ファーストではしれっとしていたヴォーカルも、ここでは感情を込めて唄い上げる式のものになっております。美麗なコーラスを聴かせる曲もあるんですが、可愛さはやや減退、といったところですか。
ファーストアルバムと同じようなものを期待しなければ、中には結構出来のいい曲も入っていて、ポップスとしてはそう悪くないのですが、このグループならではの個性があまり感じられなくなったようでもあり、ちょっと残念。こちらはソフトロックマニアなひとには勧められませんねー。

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