2017-11-12

The Replacements / For Sale: Live At Maxwell's 1986


リプレイスメンツ1986年のライヴ盤、二枚組でライノからのリリース。

近年、色んなミュージシャンの昔のライヴがあまり聞いたことのない会社から出ているのを見かけます。多くは放送用音源がソースであったりするのですが、このリプレイスメンツのライヴはそれらとは違い、元々が公式リリースを目的にレコーディングされたものであります。しばらくしてリードギターのボブ・スティントンがクビになったことで、当時はお蔵入りにされたのですね(ブートレグでは出回っていましたが)。
肝心の内容のほう、これが最高。

彼らのライヴには酔っ払ってやっているようなぐだぐだのものもあるのですが、ここでの演奏は気合いが入ったもの。この時期にはまだパンクバンドらしさを残していて、荒々しさも充分。曲によっては調子が外れているようなところも聴かれるものの、焦点が合った瞬間は実に格好いい。
また、分離のはっきりしたミックスがされていることで、二本のギターのアレンジがスタジオ録音より良くわかる。意外にパターンが豊富なのですね。ポール・ウェスターバーグも結構、印象に残るフレーズを弾いている。

しかし、若いですな。緩急も構成もなく、ひたすらタフでメロディのあるロックンロールが繰り出される。ライヴではお馴染みのレパートリーであったキッスやT・レックスのカバーも解釈や小細工なし。
ここでの "Can't Hardly Wait" を聴いてしまうと、翌年の「Pleased To Meet Me」収録ヴァージョンが物足りなくなってしまうかな。

0 件のコメント:

コメントを投稿