2018-02-25

Sven Libaek / The Set


1970年のオーストラリア産映画、そのサウンドトラック。

オープナーでありアルバム中、唯一のボーカル曲 "Start Growing Up Now" が素晴らしい。ワルター・ライム・コンセプトを若々しくしたような、美麗さと疾走感のブレンドがとても心地良い。ドラムのサイドスティックも効いています。このアルバムの魅力のうち8割はこの曲じゃないかと。
あとはジャズを基調にした軽快なインストが中心。メロディの美しいものばかりなのだが、ヴァイブやフルートなどを生かした穏やかなサウンドのものが多いので、やや単調さを感じるかも。ボサノヴァ風のアレンジや、ド・ルーベを思わせるような密室的なものなど、ひとつひとつ取ってみるとどれも良く作られています。

リイシューのボーナストラックでは、シングル・オンリーであったタイトル曲のボーカル・ヴァージョンが収録されている。これもまた、いいのです。ジャズのイディオムを生かしたサンシャイン・ポップというのは、巧く決まったときにはキャッチーであってもあざとさを感じさせないものなのだなあ。

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